【コラム】リスク管理はアートで学べ!

リスク管理はアートで学べる。

授業中によく子どもたちが、重たい道具や、難しい制作方法を
「やりたい!」と言ってきます。
 
「やりたい!」と言うのは、とてもいいことです。
ただ、
そんな時、スタッフは瞬時にリスク(事故につながる危険性)を計算します。
 
例えば、ビスを木にさし込むインパクトという道具を使いたいという時は、
「重たいインパクトを持てるかな。」
「ビス穴とインパクトの先をうまく差し込めるかな。」
「押す力は充分にあるかな。」など、
先回りしてできないであろうことを予測します。
 
ただ、命に関わるリスクではない限り、基本的に使わせてあげます。
予測したことは大体当たりますが、その道具が使えなかったり、作業自体が高難易度でも、まずはやらせてあげるのが、とても大切だと思うのです。
 
大人が子どもより、先回りして考えられるのは、
大人自身が経験したからこそ、わかること。
 
子どもには、やったこと自体がないので、失敗するか、怪我をするか、想像がつきません。
 
体験しないことは、経験になりませんし、経験しないことは、次にどのようにすればうまくいくかもわかりません。
 
命のリスクがない限り、まずはやらせてあげて、それがどれだけ難しいのか、身をもって味わせてあげることが、私たちが教えてあげることだと思うのです。
 
そこでできなく方が、必ず頭を使い、工夫します。
できないこと、つまり制約があった方が、考えるということです。
 
あそことあそこをつなげると、〇〇ができない。
〇〇と〇〇はくっつかないから、これとこれをつなげておく、
などなど、制作には制約が山ほどあります。
 
その制約をクリアしていくことが、方法(パターン)を何通りも知り、頭の引き出しを多く作り、自主的に考えられることにつながります。
 
方法をいくつも考えられる子どもは、視野が広がります。
この方法でダメなら、この方法で試す。
この方法で成功したなら、あの方法でも成功する。
 
逆説的に、失敗のリスクも考えられるということです。
つまりは、先のことを考えることができるんです。
 
ものづくりは、固定概念さえ無ければ無限のパターンがあります。
素材や材料が豊富にあるパパパで、方法と実践を繰り返し、学校や学習塾では習えない、リスク管理をアートでどっぷり勉強してほしいと思います。

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