【藝大の合格作品】生徒の作品や、受験のアドバイスをご紹介
藝大の合格作品とは、どのような作品なのでしょうか。
「合格作品は、どんな作品が選ばれるのか」「どの位のレベルなのか」など、藝大の合格作品について多くの受験生の方が知りたい情報だと思います。
そこで、東京藝術大学に合格した生徒さんや現役生の講師陣も多く在籍しているスタジオパパパが、「藝大合格を目指したい!」そんな目標を持つ方に、合格作品のご紹介をはじめ藝大合格に向けたアドバイスをご紹介します。
藝大の受験対策として、是非ご覧ください!
藝大合格作品について【美術絵画学科・デザイン学科】
当スクールに通うスタッフの藝大合格作品をご紹介します。
東京藝術大学は、現在の日本において最高峰の美術大学と言われています。
美術の分野においてジャンルに特化した専門性の高い美術教育を受けることが出来るため、毎年多くの受験生が藝大の入学試験に挑戦しています。
競争率は非常に高く、特に実技の難易度が高いことで有名ですが、スタジオパパパの先生の中には藝大に合格した人(藝大)もいます。
ここでは藝大に入学した方が受験前〜入試時に制作したデッサンを基に、どのような観点で藝大合格作品は生み出されたのか?という点に迫っていきたく思います。
実際に合格者の作品をご覧いただきながら、感じ取っていただければと思います。
①石膏デッサン写真
こちらは藝大のデザイン学科に合格した方の石膏デッサンです。作品を見ていただけるとわかる様に、均質なタッチで対象全体がしっかり描き込まれています。
デッサンは基本的に「目前のモチーフを見ていない第三者にも克明に形が伝わるよう、平面上に立体を表現する」作業になります。
尚、石膏デッサンは白いモチーフであるため、この様に描線のタッチを均質にしながら、手前となる部分から克明に立体感を描き出すことが重要になってきます。
また、奥に入る・形が回り込む部分は光の当たり方による陰影が繊細に処理され、石膏像特有の質感が演出されています。
②構成デッサン写真A・B
こちらも、藝大のデザイン科に合格した方の構成デッサンで、受験時の再現作品となります。
A(手、ポスカ、紙)は画用紙の質感が生かされながらモチーフである”紙”と手が組み合わされ、精緻に対象を描写しながらも非常にユーモアを感じる構成になっています。
あえて「描かない」ことでその存在感を強めて見せる紙の描写や、手に浮いた血管や骨までが無駄のないタッチで描かれている様が印象的です。
B(パン、布、ナイフ)のデッサンは布とパン、ナイフが組み合わされたデッサンです。
質感の違いに着目し、鉛筆の濃さや走らせ方でモチーフごとの質感の違いを魅力的に描き出しています。
また、このデッサンで強く意識されているのは「視線誘導」です。
中央に大胆にメインのモチーフを配しながら、画面の上部・下部に光沢感のある物質(ナイフ)が置かれています。
このようにモチーフを組みわせることで、鑑賞者の目線が絵の中で観る側の目線が一箇所に留まることがないように工夫されています。
構成デッサンの採点の場では沢山の特徴的な作品が並ぶため、制作したデッサンが試験官の印象に強く残る必要があります。
ただがむしゃらに鉛筆を走らせるのではなく、画面のどこに注力して構図を設定するのか、どのような技法を使って描くと印象強い作品になるのか計算を重ねていくことが重要です。
デッサン力をつけたい、学びたいという方はぜひスタジオパパパへお問い合わせください。
なお美術予備校を東京でお探しの方は下記で美術予備校の選び方などご紹介しておりますので、興味のある方はあわせてご覧ください。
藝大の実技試験ってどんな内容?
藝大の実技試験はどのような内容なのでしょうか。
これまで藝大の合格作品をご紹介しましたが、次に気になるのは実際の試験内容だと思います。
ここでは、藝大受験のスケジュールと、実技の内容についてご紹介します。
東京藝術大学には、ファイン系と呼ばれる先端芸術表現科からデザイン系など、芸術文化などを学ぶための多岐にわたる様々な学部があります。
その中でも人気が高い、絵画学科とデザイン科の実技試験内容をご紹介します。
2022年度はこのようなスケジュールで入試が行われました。
なお、こちらは過去の情報となりますので、最新の日程や内容は東京藝術大学の公式サイトをご確認ください。
■出願期間:1月24日〜2月4日
■共通テスト:1月15日〜1月16日
■実技試験
・絵画科(日本画専攻)
一次試験:3月3日・3月4日、二次試験:3月7日・3月8日
・絵画科(油画専攻)
一次試験:2月25日または2月26日、二次試験:3月8日〜3月10日
・彫刻科
一次試験:3月6日、二次試験:3月10日
・工芸科
一次試験:3月4日、二次試験:3月7日・3月8日
・デザイン科(石膏像デッサン)
一次試験:2月28日または3月1日、二次試験:3月10日・3月11日
・デザイン科(構成デッサン)
一次試験:3月2日、二次試験:3月10日・3月11日
・建築科
3月8日・3月9日
・先端芸術表現科(実技)
一次試験:3月1日、二次試験:3月8日・3月9日
・先端芸術表現科(小論文)
一次試験:3月2日、二次試験:3月8日・3月9日
・芸術学科
2月27日・2月28日
絵画学科の実技試験はどんな問題が出題される?
藝大の合格作品も気になりますが、絵画学科ではどんな問題が出題されるのかも重要になってきます。
藝大の絵画学科には日本画専攻と油画専攻があります。
日本画専攻の一次試験では「鉛筆素描」、二次試験では「着彩写生」が出題されます。
どちらも試験期間は二日間です。
鉛筆素描では、素描するべきテーマが指定されている場合と、自由に素描していい場合があります。
着彩写生では複数のモチーフが出題されますが、基本的には全て描くことが指定されています。
デザイン科の実技試験はどんな問題が出題される?
藝大合格作品をいくつかご紹介してきましたが、人気の高いデザイン科の試験は毎回難易度が非常に高いです。
藝大のデザイン科の実技試験は主に「鉛筆デッサン・色彩・形体」の3種類が出題されます。
まず鉛筆デッサンは、デザイン科の入試における一次試験として行われます。
受験生は出願時に石膏像デッサンと構成デッサンのどちらかを選ぶことになっています。
石膏デッサンは台の上に置かれた石膏像をデッサンするもので、構成デッサンは与えられたモチーフや任意のアイテムを自由に構成してデッサンをします。
二次試験は「色彩・形体」です。
それぞれ与えられたテーマやモチーフに沿って構成し、制限時間内に仕上げたものを提出します。
以上のように、デザイン科の試験は制約や条件を柔軟性のある思考力や発想を用い、対象の本質的要素を描写する力を試す内容となっています。
問題の内容によっては配布物があったり、指定された持参用具が異なったりするので注意が必要です。
用紙や画用ボードは藝大側が用意しているものを使用し、制限時間内に描いたものを提出します。
藝大合格を目指す皆さんにとって一番気になる問題の傾向については、予測するのが非常に難しいと言われています。
東京藝術大学入試情報サイトにも過去問が掲載されていますが、どの科も「受験生の発想力や応用力、思考の柔軟性を問う独自性の高い問題」であることがわかります。
藝大合格を目指したい!受験対策のアドバイス
藝大に合格するには、どんな受験対策を今からしておくべきでしょうか。
合格作品に選ばれるために、受験生たちは日夜弛まぬ努力をしていることだと思います。
これまで合格作品や試験の日程、内容についてご紹介してきましたが、ここでは合格作品に選ばれるためにしておきたい受験対策のアドバイスをご紹介します。
過去に出題された問題の傾向や入試の内容を踏まえ、受験生の方へ向けたアドバイスをご紹介しますので、是非ご参考にしてください。
必要なのは確かな画力、そして柔軟な思考力
藝大は現在の日本において最高峰の美術大学です。
そこで学ぶためにはまず、堅実な描写力や、モチーフに対して柔軟に向き合える思考力を備えることが必要不可欠です。
モチーフを見たまま、つまり写実的に描けるのはもちろんのこと、出題されたテーマの本質や素材の魅力までを表現出来るかが非常に大きな評価のポイントになります。
更には出題された問題に対していかに柔軟に思考を働かせることが出来るか、出題者の意図を汲み取ることが出来るかという思考力も大切です。
これらの要素を日頃から育んでいくためには、身の周りにある物や現象などを常に観察し、表現として利用出来そうな要素を見つけておくといいでしょう。
自分が興味のあるものはもちろん、何気ない景色や事象などにも意識を向けることで表現力を磨く力を養うことが出来ます。
何気ない日常の中においても、観察するということを意識して生活していくことが重要になります。
作品に向き合うための体力、集中力
藝大受験で、合格作品に選ばれるためには、実力のあるライバルたちと競い合い、学科によっては数日間かけて高いクオリティの作品を仕上げることになります。
つまり、最後まで集中力を切らさず制作することが出来る体力が必要です。
受験日が近くなると自分を追い込みたくなるものですが、それよりも前から自分のコンディションを整える生活を心がけましょう。
特に食事・休息・睡眠時間は心身の健康に直結してきます。
試験当日にベストの状態で挑めるよう、日頃からストレスをかけない生活を送ることが大切です。
藝大合格には学科試験対策も必須です!
藝大の入試といえばつい実技試験で合格作品に選ばれることに目が向きがちですが、合格を目指すなら学科試験の対策も必要不可欠です。
他の受験生と実技試験の点数が並んだ場合、学科試験の点数により合否の分かれ目になることがあるためです。
また、藝大入学後においても言語の種類問わず文章の理解力は必須となってきます。
自分の作品を理論的に説明したり、様々な国のアーティストや教授とコミュニケーションを取ったり、そのような能力の有無が大学で得られる貴重なチャンスを掴めるかどうかに関わってきます。
もし学科試験が苦手だと感じているなら、東京藝術大学入学後の自分はどう在りたいのかをイメージして勉強してみるのもいいかもしれません。
下記の記事では、都内で美術予備校をお探しの方向けに詳しいポイントをご紹介しています。
合わせてご覧ください。
スタジオパパパは藝大受験の対策指導もいたします
スタジオパパパは都内3ヶ所に教室を展開しているアートスクールで、「フリーカリキュラムコース」にて東京藝術大学受験に向けての対策指導も行っています。
当スクールのフリーカリキュラムコースは、その名の通り決まったカリキュラムがなく、生徒の要望に応じた授業を行っています。
このコースには中学生以上から大人まで、様々な年齢層の生徒が通い、制作活動を行っています。
なお、中学生から美術教室に通わせるかお悩みの方は下記記事をご参考ください。
美術高校や美術大学の試験対策として通っている方、趣味として創作活動を行っている方、仕事のスキルアップを目的に通っている方など、スタジオパパパに通う生徒は様々です。
授業時間内では、生徒の「挑戦したい事」「上達したい事」「やりたい事」と自由に向き合って頂き、講師はその制作活動をサポートいたしております。
藝大をはじめとした美術学校の入試対策の指導もいたしておりますので、予備校としてもお通い頂けます。
美大受験対策としてお通いになる場合、アカデミックなデッサンや着彩を藝大・美大出身の講師陣がしっかりと指導します。
講師が美大受験の経験があるので、なんでもご相談頂ける理想的な環境です!
藝大受験の予備校をお探しでしたらお気軽にご相談ください。
ここではスタジオパパパが対応可能な指導や、スクールの特色をご紹介します。
藝大在籍・卒の講師陣がしっかりとサポート!
藝大合格に向けた受験対策をサポートするのは、現役の藝大生または藝大を卒業した講師陣です。
最難関とも言われる入学試験を勝ち抜き、現在も最前線で活躍される実力者が揃っています。
先生が藝大の合格者なので受験のノウハウがあるため、藝大受験に関する様々なご相談にも対応できます。
ご紹介した合格作品を生み出した先輩たちではありますが、指導は厳しすぎることはなく、アットホームで対話しやすい環境でのレッスンを心がけているため安心して勉強することが出来ます。
対応可能な指導について【素描、着彩、構成デッサン等】
スタジオパパパは、藝大合格作品を間近で見ることも可能な上、どの科でも受験対策が出来るよう、あらゆる画材や素材をご用意しております。
当スクールで指導可能なジャンルは以下になります。
・素描
・油彩
・水彩
・粘土
・構成デッサン
受験生や受講生の方がどんなジャンルや科にも挑戦出来るよう、準備を万全にしています。
チャレンジしてみたい学科やジャンルがありましたら、お気軽にご相談ください。
美術に向き合う気持ちを大切に育みます
当スクールでは創作、表現をすることを楽しいと感じられる心の土壌づくりも大切にしています。
藝大をはじめ、美大受験のため受験生たちは心身ともに厳しい期間を過ごします。
そのような厳しい環境で過ごす受験生達の中には「他人と比べられることが苦痛になる」「絵を描くのが辛くなってきた」と感じられる人も少なくありません。
一生懸命であり続けることは、実はとても大変な事なのです。
当スクールの講師陣は藝大、美大卒の先生ばかりなので、受験生の状況を理解した上で適切なアドバイスをいたしております。
また、スタジオパパパは美大受験の成功”だけ”をゴールとしておりません。なぜなら、“美大を受験し、合格する”という、一見難易度の高い行為すらも、これからの人生で生徒皆さんが難題に立ち向かうための”体力作り”にすぎないと考えるためです。
美術や制作活動に限らず、皆さんがこれから長い人生を送る中、迫り来る試練を創意工夫や粘り強さで乗り越えるための人間性や、そのモチベーションを育むことを大切にしています。
こうした点は、スタジオパパパの大きな特色のひとつです。
そのため、実技の力を伸ばすだけでなく、将来生徒の皆さんがどのような道に進まれても、パパパで培った経験が一助となりますよう、皆さんが”実現させたいこと”に向き合う気持ちを大切にし、生徒の気持ちに寄り添った指導をいたしております。
体験授業も受付中!藝大・美術大学の受験はご相談ください
スタジオパパパでは、藝大や難関美術大学の合格を目指す方向けの受験対策も行っています。
今回は藝大の合格作品について、そして当スクールのことについてご紹介しましたが、いかがでしょうか。
合格作品に選ばれるためには、ただ画力が高いだけではなく、高い思考力が求められます。
このため、実際の受験で合格作品に選ばれるためには、デッサンだけでなく、様々な対策が必要となるでしょう。
当スクールでは藝大をはじめとした美大受験対策の指導を行っております。
受験対策以外にも絵を描きたい・物を作りたい・合格作品を参考にしたい・アーティスティックな観点で物を見る楽しさを味わいたいなどの希望にもお応えすることが出来ます。
制作の環境が整ったスタジオで、直接アートに向き合ってみませんか?
少しでもご興味がありましたら、ぜひご連絡ください!